校訓の制定について
本校の校訓の制定については、創設者上野安紹先生が「處萬變主一敬」から創立の理念と精神をこの「敬」の教えに求めるとともに、かつて早稲田実業で教鞭をとり学校経営に携わっていたことから、早稲田実業の校訓「他を敬し、己を敬し、物事を敬す」の三敬精神を参考に制定したといわれている。
そもそも、早稲田実業では、早稲田大学の創設者大隈重信を支えた早稲田四尊(高田早苗・天野為之・市島謙吉・坪内逍遥)の一人でもあり、早稲田大学の二代目学長となり早稲田実業学校の開設者・二代目校長を務めた天野為之先生が提唱した「他を敬し、己を敬し、物事を敬す」の三敬主義を校訓としている。
上野安紹先生が揮毫された「三敬」の書
「敬」の出典について
前述のように、本校校訓「敬」は「處萬變主一敬」からとられたとされている。この「處萬變主一敬(万変に処するに一敬を主とする)」は朝鮮王朝の中宗王時代の性理学者(儒学者)である李彦迪(イ オンジョク)の詩文「定静銘」の一句であると考えられている。
「定静銘」 李彦迪
「直養氣 和養性 樂天理 安義命 志有定 心自静 處萬變 主一敬」
(※このことについて、本校英進科の森本浩雅教諭が「雄飛」第60号にてその論文の一部を発表している。)
校是 「ライオン主義」
「文星」の由来
本校の校名を「宇都宮学園高等学校」から「文星芸術大学附属高等学校」へと変更したのは、平成15年である。
時を遡ると、学校法人宇都宮学園は、平成元年に宇都宮文星短期大学を開校、さらに平成8年に宇都宮女子商業高等学校を宇都宮文星女子高等学校に校名変更、また、平成11年に文星芸術大学を開学した。大学・短大・男子校・女子校の4つの系列校を設立して一貫教育得を目指したのである。これが、「文星」をキーワードとした総合学園化である。
このとき「文星」と名付けられたのは、かつての本学園の顧問であり、文部大臣等を歴任された故高瀬荘太郎先生が、昭和33年の旧図書館竣工に際して揮毫して贈られた「文星照耀」からとったものである。
わが学園において学ぶ若者たちが学問への情熱を高めることを期待して命名したのである。